着実に景気回復の実感を

 去る1月24日、会期150日間に及ぶ第186回通常国会が開会しました。 今国会は、安倍総理が「好循環実現国会」と位置づけており、デフレからの完全な脱却と経済の好循環を実現させることが最大の課題です。
 4月に消費税率8%への引き上げを控えていることから、それによる景気の腰折れを防ぐ必要があり、まずは総額約5.5兆円の25年度補正予算と総額95.9兆円にのぼる26年度予算の早期成立に政府、与党あげて取り組んでまいります。また、同日には成長戦略の実行計画が与党の合意を経て閣議決定されましたが、強い経済を取り戻すため、雇用、農業、医療・介護などの分野を中心として今後さらに具体化を進展させなければなりません。
 昨年に続きTPPやエネルギー問題、中韓など近隣諸国との外交問題など、課題は山積しております。

 先の臨時国会は、国会終盤には「特定秘密保護法」をめぐり与野党の対立が激化し、連日議事の処理が深夜に及ぶなど久しぶりに緊迫しましたが、成長戦略を強力に推進するための産業競争力強化法案や国家戦略特区法案、社会保障制度改革の今後の改革スケジュールを定めた社会保障改革法案など重要法案が多数成立し、政府が提出した法案の成立率が87%に達するなど、「成長戦略実行国会」に相応しい中身の濃い国会でした。
 今国会でも言論の府に相応しい国会となるよう論戦を尽くすとともに、具体的成果を挙げていけるよう努めてまいります。

 さて、国会召集後は早速、連日朝8時から自民党の様々な部会が開催されておりますが、私が委員長を務める「人口減少社会対策特別委員会」も1月28日朝、開催されました。同委員会は、わが国の少子化に伴う人口減少に歯止めをかけるため、党としての子育て支援策をとりまとめることを目的とした委員会であり、来年4月から始まる新しい子ども・子育て支援制度について議論しています。本年3月末迄に、新制度の下で国が定める公定価格(教育・保育に要する費用)の「骨格(算定構造)」を定めることとなっていることから、同委員会内の「公定価格プロジェクトチーム」で集中的に議論することとなり、28日はその一回目が行われました。
子どもや家庭の視点に立ち、関係者の皆様の意見を踏まえ、党としての考えを取りまとめてまいる所存です。

(写真)1月28日 自民党人口減少社会対策特別委員会・公定価格PTにて挨拶(自民党本部)


なお、これに先立つ1月16日、長崎県知事選が告示されました。 わが党は現職の中村法道氏を推薦しており、私も2月2日の中村候補再選に向けて県内各地で行われる出陣式や個人演説会に出席するなど、各地を駆け回っています。
長崎県発展のため、最後まで中村候補の支援に全力を尽くす所存です。

(写真)1月17日、中村ほうどう候補 佐世保市出陣式にて挨拶(於佐世保市三角公園)


(写真)1月17日 中村ほうどう候補 平戸市生月地区出陣式にて挨拶(於平戸市生月漁港)


さて、昨年は長崎県にとって最重要課題のひとつである国営諫早湾干拓事業に関して、一つの節目の年でした。 平成22年の福岡高裁の判決が確定したことにより、国は昨年12月20日までに排水門の開門義務を負ったことから、昨年は複数回にわたり開門に向けた事前対策工事に着手しようとするも、地元の激しい抗議活動により着手できませんでした。

そのような中、11月5日、私は参議院農林水産委員会で質問に立ち、林芳正農水大臣に対して国営諫早湾干拓事業の開門方針を見直すよう強く求めました。 平成22年の福岡高裁判決が確定した翌年に、長崎地裁で漁業者からの即時開門請求が棄却されたことなどを指摘し、国側が開門方針を変えようとしない中で、政府が地元との信頼関係を取り戻すためには、開門方針を見直す「政治判断」を行い、司法の場で争うよう主張しました。

(写真)昨年11月5日、参議院農林水産委員会で林農水大臣に質問


この一週間後である11月12日には長崎地裁において、潮受堤防の開放差止請求を認める仮処分決定が出され、11月14日、中村知事ほか関係者の皆様と共に林農水大臣に対して、開門方針を見直すよう要請しました。

(写真)11月14日、中村知事ほか地元関係者の皆様と林農水大臣に要請(於農水省大臣室)


(写真)12月9日には、排水門開放差止弁護団や地元団体の皆様とともに江藤拓農水副大臣を訪問、開門見直しを要請し、法的問題等について話し合いました。(於農水省副大臣室)


開門義務と、開門してはならないとする義務の相反する義務を負った国は、開門調査に未着手のまま福岡高裁の開門期限である12月20日を迎えましたが、その後、本年1月9日に、この長崎地裁の仮処分決定について国は異議を申し立てることとなりました。これにより国に対する長崎県の不信感は一層強まり、問題の解決には時間を要することとなりましたが、今後も政府に対して開門方針を見直すよう強く働きかけてまいります。

(写真)12月20日、新藤総務大臣に合併自治体に対する財政支援について要請(於総務省大臣室)

国策として進められた「平成の合併」から10年が経ち、合併市町村の普通交付税算定の特例となる「合併算定替」の特例期間が終了することから、今後合併自治体では交付税が5年間で段階的に削減されることとなっており、財政運営に大きな支障をきたすことが懸念されています。

そこで、私は野党時代から国会の質問で、今後の合併自治体に対する財政支援策の必要性を訴えるなど、政府に対して強く働きかけてきましたが、当初は、この件について周りの関心が薄かったことから、昨年6月には、私自身、党所属の国会議員に呼びかけ、合併自治体に対する新たな財政支援策を考える議員連盟を発足させました。

同議連は68名の自民党所属議員から成り、私は幹事長に就任しましたが、年末も押し迫る12月20日、同議連の衛藤征士郎会長、山本公一事務局長とともに新藤総務大臣を訪ね、同議連の決議文を手交しました。

 このような働きかけが功を奏し、その後、政府は、合併自治体において災害時の拠点としての支所の重要性が増していることなど新たな財政需要を考慮し、これらを交付税の算定に反映することを決定し、今後5年程度の期間で見直しを行っていく方針を決めました。

 まずは26年度より支所に要する経費について、合併自治体に対し3400億円を3年間かけて3分の1ずつ段階的に加算することとし(28年度以降は満額加算)、交付税の減額を抑制できることとなりました。

なお、長崎県内では「合併算定替」終了により、13合併市町で交付税が約370億円減ることになっていましたが、今回の措置の結果、このうち約140億円を確保できる見通しです。

今後年末にかけて、合併により市町村の区域が拡大したことによる経費の増加や、離島を合併した自治体の需要についても別途検討されることとなりましたので、同問題については、引き続き積極的に取り組んでまいる所存です。

(写真)11月25日、参議院決算委員会


11月25日には参議院決算委員会で、安倍総理はじめ全閣僚出席のもと平成23年度決算の全般質疑が行われ、NHKで生中継される中、委員長として議事の進行を行いました。
今国会で省庁別予算の審査が行われることとなりますが、この数年滞っていた決算審議を充実させてまいりたいと存じます。

(写真)林農水大臣に対し漁業向け燃油対策を要請(於農水省大臣室)


11月13日には、対馬市の財部市長、漁協組合長の皆様と共に林農水大臣に漁業向け燃油対策について要請を行いました。この後、12月12日に閣議決定された平成25年度補正予算では、燃油使用量に応じた省エネ活動に対する支援策などが盛り込まれました。

 なお、私は昨秋自民党税制調査会の幹事となり、12月12日にとりまとめられた与党の26年度税制改正大綱の決定に関わりました。税に関する制度や税率の変更は、この税制調査会の決定を経て、与党の税制改正大綱がとりまとめられることになっています。この日に向けて、税制調査会の役員会が連日開かれ、私はこれまでの経験を踏まえ、折に触れて地方の税財源が確保されるよう主張し、26年度大綱では、投資減税措置や所得拡大促進税制の拡充、復興特別法人税の1年前倒しでの廃止、地域経済の活性化等のための税制上の措置が講じられました。当面は25年度補正予算案、26年度予算案とあわせ、税制改正案の早期成立を図り、離島を含め全国津々浦々まで地方が活性化し、国民一人ひとりが所得の増加を実感できるよう、本年も様々な施策を推進し必要な予算の確保に引き続き全力を傾注してまいります。