通常国会前半を振り返って

 会期150日間に及ぶ第180回通常国会が召集されて、早2ヶ月半が過ぎ、通常国会も後半にさしかかりました。
 参議院で私は、昨年に続き、行政改革や地方分権の推進、地方税財源の充実確保、地域活性化、郵政問題など幅広い分野を審議する総務委員会の野党筆頭理事として、その審議促進、与野党の意見調整等に奔走しております。

 今国会は、召集直後から、東日本大震災の二重ローン対策、景気対策としてのエコカー補助金の復活や円高対策等を盛り込んだ第四次補正予算案の審議が衆参で行われ、2月上旬に総額2.5兆円の補正予算が成立しました。補正予算が四次にまで及ぶのは15次まで編成した戦後混乱期の1947年以来だそうです。

 また、補正予算の成立に引き続き、国会では平成24年度予算案の審議が行われました。
 同予算案では、本来予算に計上すべき基礎年金の国庫負担分を別枠扱いにすること等によって表面上の予算規模を小さく見せたり、既に破たんしている民主党マニフェストに未だにこだわるなどの問題がありました。
 そこで、わが自民党は予算の編成替えを求め、わが党としての対案を提出し政府案には反対しましたが、民主党の圧倒的多数のもと衆議院を通過、野党が多数を占める参議院では否決したものの、憲法上の規定で、予算については衆議院の議決が優先されることから、去る4月5日に平成24年度予算は成立の運びとなりました。

 この予算審議が行われる最中の3月21日、私は参議院本会議において、自民党を代表して野田総理はじめ主要閣僚に対し質問を行い、震災復興やがれき処理などについて政府の見解をただしました。

 第一に、震災復興に関連して、「使い勝手が悪い」「査定が厳しい」と批判の多い復興交付金の改善と被災自治体への人的支援、そして、がれき処理の迅速な対応等を政府に求めました。
 被災地への人的支援については、私自身、昨年11月に被災地を見て廻った際に被災自治体の人手不足を痛感し、委員会審議の中で政府に求めたことですが、その後も十分な対応が行われてこなかったことから、改めて強く要望しました。

 また、わが長崎県にも関係することとして、合併市町村に対する支援の強化を総理に求めました。
 政府は平成11年から国策として、いわゆる「平成の大合併」を推進しましたが、その後合併自治体、非合併自治体の区別のない交付税措置により、長崎県でも合併自治体ほど厳しい財政状況に陥り、人口が減少したり、周辺地域が寂れたという声を多く聞きます。
 私自身も県知事時代に、この市町村合併を推進してきたこともあり、この現状を目の当たりにして、国の政策に協力して合併を行った自治体がもっと報われるよう、合併市町村に対する財政支援の強化を訴え、総理に具体的な支援策を求めました。

 この他、2月末に、震災の復興財源を確保することを目的として、国家公務員給与を2年間にわたり7.8%削減する法律が成立したことについて、1割近い大幅な削減を急激に行えば、公務員の人生設計にも大きな影響を与えるのではないかということについて、総理の見解を質しました。

 さらに岡田副総理が、国家公務員新規採用を平成21年度と比較して7割削減するという方針を示したことについて、私は、これは先に述べた公務員給与の削減と併せ、民主党がマニフェストで掲げた「国家公務員の総人件費2割削減」を無理やり強行しようとするものではないかと指摘し、こういうことを行うことよりも、各省で早期退職者を募集することや、人手不足に困っている被災自治体に大量に職員を移籍させるなど、世代間のバランスを崩さずに人員削減を行うことを提案しました。

 これに関連し、3月29日に、私は参議院総務委員会で再び総理に対して質問することとなり、先に述べた参議院本会議の中で総理が、国家公務員の2年間の給与減額措置を2年が経った後も継続するかのような発言を行ったことから、総理の真意を問いただした他、政府の国家公務員の使用者責任について見解をただしました。

 また、同日行われた参議院総務委員会のNHK予算に関する質疑で、私はNHKの松本会長に対し、諫干事業に関する報道の在り方について取り上げ、全国的に諫干に対するマイナスイメージが強いのは、諫干が地域の防災に役立っていることなど、その必要性についての報道がほとんど行われておらず、偏った報道による影響が無視できないとして、公平公正な報道を求めました。

 さらに、平成22年に放送された大河ドラマ「龍馬伝」によって、同年の長崎への観光客が大幅に増加し、大きな経済波及効果があったことを踏まえ、今後、朝の連続ドラマで離島を舞台にしたものを制作するようNHKに求めました。と、申しますのも、NHKは民放以上に影響力が大きく、NHKのドラマで離島が取り上げられれば、全国的に離島、過疎地域の注目度が高まると考えた次第です。

 また、築44年を迎え、老朽化が問題となっているNHK長崎放送局の建て替えを求めたところ、NHK側からは検討するとの回答がありました。

 このような国会審議が連日行われる中、去る3月22日には第5回日中議員会議が国会内で開催され、私は日本側議員団の副団長として同会議に参加し、中国の国会にあたる全国人民代表大会の代表団と、両国間の様々な問題から地球規模の課題まで幅広い議論を交わしました。
 この会議は、日中の議員交流が両国関係の発展に欠かせないという認識に立ち、毎年1回、両国間で交互に開催しており、今年は東京で開催されることとなりました。
 中国側議員団の代表は、全国人民代表大会常務委員会副委員長と、中国共産党の最高指導機関である党中央委員会委員を兼任する李建国氏が務め、中国側がこの会議を重視していることが感じられました。

 この会議で、私は、わが長崎県と中国との特別な関係を説明した他、福島原発事故の影響により、わが国から中国への輸出に際し、複雑な手続きが必要になっていることから、早期にこういった措置が解除され、対中輸出が促進されることを求めました。
 また、日中の暫定水域において、中国から違法な漁船が多数入漁していることを踏まえ、中国による取り締まりの強化を求めると共に、東シナ海の資源の適切な管理など、両国の水産分野における協力・連携の必要性等を訴えました。

 終日行われたこの会議では、両国の議員団による率直かつ有意義な意見交換を行うことができた他、議員外交により両国間の友好を深められ、実りの多い会議でした。

 さて、今後国会では、野田総理が「政治生命をかける」と明言する消費税引き上げ関連法案を柱とした「社会保障と税の一体改革」や、赤字国債を発行するための特例公債法案など予算関連法案、日本郵政グループを現行の5社体制から4社体制に再編することを柱とした郵政改革法案等の審議が行われる見通しです。
 消費税引き上げ関連法案は、3月末に国会に提出されましたが、それまでに民主党内で50時間近くもの議論を尽くして党としての方針を決定したにもかかわらず、これに反発する民主党議員が多数、政府や党の役職を辞任し、国会での採決時に反対を示唆するなど、もはや民主党は政党としての体をなしておりません。
 同法案の審議が今後国会で本格的に行われていくこととなりますが、与党内がまとまるのか否か、これによって波乱含みの国会となることが予想されます。

 わが党としては、平成22年の参議院選挙において消費税率を10%に引き上げることを公約に掲げておりますが、問題は法案の中身です。
 政府は社会保障財源に充てるとしておりますが、マニフェストにこだわる余りに、膨大な財源を必要とする最低保障年金の導入をいまだに目指すなど、政府の社会保障制度改革については看過できない問題があります。
 今後は徹底した国会審議を通じて、わが党の意見を主張し、政府案の問題点をただしていくべきと考えます。
 また、消費税は低所得者層ほど負担率が高くなる逆進性の問題があるため、その対策として、今後税率引き上げの際には、諸外国で行われているように、食料品や書籍、新聞、水道代等の公共料金については税率を据え置く軽減税率を導入すべきと考えます。

 また、郵政改革法案は、郵政民営化により、窓口業務を行う郵便局会社と配達業務を行う郵便事業会社が別々になったことから、郵便局に郵便物不着の問い合わせをしても答えてもらえないといった問題を解消するために郵便局会社と郵便事業会社を合併する法案です。
 郵便局の利便性を取り戻し、過疎地域の郵便ネットワークを維持していくために今回の見直しは必要なことと考え、私もこの法案のとりまとめに向けて、総務部会をはじめとする自民党内の会議で積極的に発言してまいりました。
 この法案は、今後国会において、私の所属する総務委員会で審議を行いますが、既に自民、公明、民主の3党で合意されておりますので、近々成立する見通しです。

 さて、東日本大震災から一年が経ちましたが、復旧・復興に関する政府の対応はあまりにも遅く、わが党はこの一年間、復旧・復興に向けて577項目の提言を政府に対して行い、本来なら政府が立案すべき「がれき処理促進法」、「二重ローン救済法」等の法案も議員立法で自民党がつくってきました。
 また昨年の1次、2次、3次補正予算については、政府与党に先駆けて17兆円の復興対策を提案し、予算成立に全面協力してきた他、復興基本法をはじめとする33本の震災関連法案を、わが党がリードする形で提案し、成立させてきました。
 しかしながら、民主党政権は法案提出が遅いだけでなく、成立した法案の実行はさらに遅く、昨年の夏までに成立した1次、2次補正予算の執行率は、半年以上経ってもいまだに2割程度にとどまっています。
 今年は、衆議院の解散、総選挙が予想されておりますが、やはり、わが党が一日も早く政権復帰し、復興事業を直接担うことが復興の加速化には不可欠です。

 来る4月21日には、私が会長を務める自民党長崎県連主催により、谷垣総裁や評論家の金美齢氏を講師としてお招きし、「政経セミナー」を開催する予定ですが、このセミナーを、わが党に対する県民の皆様からのご理解を一層深めて頂ける場とし、迫りくる総選挙において政権奪還を目指していく所存です。

(写真:参議院本会議での代表質問)

(写真:参議院総務委員会での質疑)

(写真:第5回日中議員会議の全体写真と会議中の様子)
(前列左から3番目)

(写真:国会審議の合間を縫って、政府に対し長崎県に係る施策について要望活動を行いました。
  上は、平戸市の黒田市長と共に消防庁次長に対する要請、下は、総務省自治財政局長に対する特別交付税に関する要請です)

 

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