7月7日、参議院予算委員会にて菅首相に質問

 去る7月7日、参議院予算委員会で質問に立ち、菅首相をはじめ鹿野農水相、江田法相に対し、30分間という限られた時間の中ではありましたが、東日本大震災の被災地復興策、及び国営諫早湾干拓事業問題について質しました。
 これまでの12年に亘る県知事時代は県議会に於いて質問を受ける立場でしたが、国会で質問をする側に変わったこと、また今回はNHKによるテレビ中継があったため定められた質問時間を一分たりとも越えることが許されなかったことから、緊張しながらの質問となりました。

 第一に4ヶ月前に発生した東日本大震災の被災地復興策について、被災地は漁業を中心に成り立っている集落が多いにもかかわらず、未だにその復活には程遠い状況であることに着目し、気仙沼港を例にとって水産業の復興策について政府の対応を質しました。
 5月には復旧・復興対策を盛り込んだ第一次補正予算が成立しましたが、その活用申請が少なく、使い勝手の悪さが明白なことから、最近地方で企業誘致のために各県が工場を造り、それをリースで民間事業者に貸している事例を取り上げ、そうしたことも参考にしながら、新たな発想で初期投資の難しい民間企業・事業者に対する支援策を行うことを政府に求めました。
 また、水産業復興に向けて、今後創設される復興庁と農水省の役割分担を明確にすることを求めた他、復興を円滑に進めるために、一定期間、農水省から全国の自治体に出向している人材を減らしてでも被災地に人材を集中的に投入し、彼らに対し充分な責任と権限を与えることなどを提案しました。

 第二に、国営諫早湾干拓事業の問題を取り上げ、昨年12月に菅首相が福岡高裁判決を受けて、他の閣僚や地元国会議員の声を無視して独断で上告を取りやめ、潮受堤防排水門の5年間の常時開門判決が確定したことについて、菅首相の対応を追及しました。
 去る6月27日には、長崎地裁に於いて、開門すれば大変な被害が生じる恐れがあり、公益性・公共性の観点から開門請求を認めないという、福岡高裁判決とは相反する判決が出され、開門をめぐる混迷は深まるばかりであり、この問題は、地元長崎県にとって看過できない最重要課題となっています。
 はじめに、諫干事業が食糧増産と防災を目的として開始された歴史的経緯を述べた上で、潮受堤防で閉め切ることにより、内部に調整池と干拓地を造成するという複式干拓方式で平成元年に事業着工を行った理由について、鹿野大臣に質しました。
 これに対して鹿野大臣は、「優良農地を造成する」と共に、「高潮や洪水等に対する防災機能を強化する」上で諫干事業が必要だったことに言及、これを受けて私は、菅首相がそういった防災機能の強化のため開始されたという地域の実情を把握した上で、国が上告すべきか否かの判断をすべきであったこと、また長崎地裁判決に対し、控訴審において、公共性の観点から開門すべきでないとの従来の主張を貫くべしと主張し、今後の対応についての再考を求めました。
 しかしながら菅首相は、諫干事業の意義、開門による被害については一切言及せず、諫干事業に対する反対意見だけを聞いているとしか思えない片寄った答弁を続けるばかりで、やはり賛否両論に耳を傾けた熟慮の上の決断は、他の問題と同様に出来ない人ではないか、という思いを払拭することは出来ませんでした。
 この問題については今後も開門を回避できるように各方面へ働きかけていく所存です。

パネルを使い諫干事業の必要性を訴える

答弁する菅首相

答弁する鹿野農水相

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